皆さまこんにちは!いつも応援ありがとうございます。オランダの大学院に社会人留学、その後現地で就職→2年間働いた後に日本で外資系企業に転職したChisakiです。
さて、本日は日本在住の私の元にはるばるオランダから届いたお手紙について書きたいと思います。
その手紙(オランダ語)には、簡潔に言うと「オランダ政府に500ユーロ返金せよ」と書いてありました。「は?」と思ってオランダ人の友人に見てもらったところ、「2021年に健康保険料補助を多めに受け取った分を返金せよって書いてある」とのこと。
2021年?ってなんで2年前のことを今言われるの??補助金を多めに受け取った?そんな覚えはないが、、。
ここで、オランダの健康保険と補助金制度について説明します。オランダで働く場合、必ず民間の健康保険に入ることが義務付けられています。その保険料がだいたい月120ユーロくらいかかるのですが、その費用をカバーするための補助金を国からもらえるという制度があります。英語では”Health Care Allowance”と呼ばれていて、一定の条件(毎月の所得が基準額以下、など)を満たせば外国人でも誰でも補助金を申請することができます。所得額に応じてもらえる額が違っていて、私の場合は毎月110ユーロくらい国からいただいていました。ので、毎月の保険料は実質10ユーロ。
自分の意思でオランダにやって来て、自分の意思でそんなに月給の高くない仕事に就いている私のような外国人にまで国から補助金がもらえるなんて、なんと太っ腹な国、オランダ!実際そのHealth Care Allowanceのおかげで毎月の生活がかなり助かっていました。
そんなわけで、そのありがたい健康保険料補助のおかげもあって無事にオランダ生活を過ごせた私ですが、帰国から半年経って受け取ったのが冒頭の手紙。
2021年の分を今更返金なんて、、っていうか受け取った額が多すぎたって、私のせいじゃないし、、。なんだか納得いかないので手紙に載っている電話番号に電話してみました。
「すみません、返金命令の手紙が来たのですが。これは何でしょうか?」
「これはですね、Health Care Allowanceの額は申請当初の収入額に基づいて計算するので、その後に確定申告などを経て実際の収入額が判明した時に誤差が生じることがございます。あなたの場合は申請当初の額よりも実際の2021年の年間所得が多かったので、受け取った補助金の額が多すぎたんですね。(低所得の人ほど援助が必要なので、所得額が多いほど補助金の額は少なくなる。)それで、そのような皆さまには後から返金していただいているんです。で、その年の分をきちんと計算するのに2年ぐらいかかるんですよ。」
電話の向こうの女性は、私の名前や住所から、所得額、受け取った補助金の額など、全てがモニター上に写っているんだろうなと想像できるような落ち着いた話しぶりで丁寧に説明してくれました。慣れた様子で、返金請求が腑に落ちなくて私のように問い合わせをする人が多いんだろうなと感じられます。
うーむ。オランダではマイナンバー的なもので確定申告や補助金申請、税金関係など、ありとあらゆる個人情報が一元的に管理されているので、こういうシステムを使って少しでも無駄な支出を抑えようとするのは納得はできる。でも、返金すべき対象者が毎年そんなにたくさんいるのなら、こうやって返金の手紙を出したり、電話対応をしたりする方が費用が高くつくのでは?とも思う。というか、2年前の分なら私のように既に国を出ている人も多いだろうし、連絡がつかなかったり、連絡がついたとしても払わない人なんて大勢いそうなものですが、、。
まぁ、色々と思うところはありますが、私は返金しました。全額返金というわけではなく、あくまでも多めに受け取っていた分を返しただけで、基本的には私の生活を助けてくれたことに変わりはないし、貴重な補助金制度に感謝していたので。それに、もし払わなくて今度オランダに行った場合に入国拒否とかになったら嫌だし(笑)、500ユーロ送金させていただきましたよ。
でも、しつこいですが、これを払わない人なんていっぱいいると思うけどそれをどこまで国が追うのかは疑問。正直者が損をする制度でないことを願いたいです。
日本からオランダに留学生としていく場合は日本で留学用保険に入っていくことが必須なので今回の記事はあまり役には立たないかもしれませんが、留学期間を終えて現地で就職したり自営業を始めたりする場合はもしかすると何かの参考になるかもしれません。
今回もお読みいただきありがとうございました!
*私が実際にアムステルダム大学に提出・合格した志望理由書、英文推薦状、海外でインターンに採用してもらえたカバーレター、CVの書き方などをnoteにて公開しています。こちらのリンクからチェックしてみてください。
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