インターナショナルスクールで見た性教育

雑談
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皆さまこんにちは!いつも応援ありがとうございます。オランダの大学院に社会人留学、その後現地で就職したChisakiです。

今日は、私が先月まで勤めていたオランダ・アムステルダムのインターナショナルスクールでの性教育の様子について書きます。私がその時サポートに入っていたクラスは小学5年生、男女を分けることなくいつもの顔ぶれで授業が始まりました。

キーワードは’Protect yourself’

授業のなかで何度も先生が言っていた言葉が、「自分を守る(protect yourself)」というものでした。小学校5年生なので、性教育というと「えぇ〜恥ずかしい〜」みたいなリアクションも当然ありましたが、その授業のいちばんの目的はあなた自身の心と体を守ることだよ、と先生が何度も強調していて、その点は子どもたちも腑に落ちたようでした。
「あなたの体はあなただけのもの。身近な大人であっても、あなたのプライベートな場所を見たり触ったりすることは許されない。」
「好きな人やパートナーができても、触れられたりすることをあなたがcomfortable と思わない限り、あなたにはNOを言う権利がある。」
それを聞いて、私は自分が日本で受けたことがある性教育はこの点が圧倒的に欠けていると感じました。妊娠の仕組みや避妊や性病の知識を学ぶことが中心で、肝心の「それを学ぶことがなぜ大切なのか」という視点がなかったと思います。知識ももちろん大切だけど、それ以前に「自分を守る」という視点を強調することで、学んだ知識を現実的な自分自身の問題として捉えることができるのではないでしょうか。

現物を見せる

自分を守るという点を話した後は、妊娠の仕組みや避妊の方法に話が移っていきます。ここで生徒たちに配られたのは、ナプキンと男性用避妊具の現物。特に避妊具のほうは初めて見る子が多かったようで、盛り上がっていました。
先生「個包装を開ける前にまず触ってごらん。どんな感じがする?」
生徒「ヌルヌルしてる」
先生「それはどうしてだと思う?」
先生「開けて中身を見てみよう。どうやって使うと思う?」
生徒「うわーヌルヌルしてる」「え、これどうやってつけるの?」「おお、、こうやったら長く広がる!」
日本でも最近は女性の生理について男の子もきちんと学ぶということが推奨されていて、ナプキンの現物を使っての授業がされているのを見たことがありますが、避妊具はさすがに無いのでは?と思います。いや、今どきはあるのかな??
性に関することを隠さず恥ずかしがらず、小学生のうちから現物を見せて授業をするのは、子どもにとっては知識を具体的に理解できるので良いと思いました。

好奇心旺盛な子どもたちと、真剣に答える先生

先生からの話がひと通り終わった後は、質問タイム。インターナショナルスクールなのでもともと「質問する」文化があることもあって、たくさん手が挙がりました。質問の内容は避妊具に集中。

「服みたいに、サイズがあるの?」

「つけてみてサイズが合わなかったらどうしたらいいの?試着とかしたほうがいいのかな?」

「1回使ってそのあとまた洗って使えるの?」

「18歳以上にならないと買っちゃだめなの?」

質問はどれも具体的で、茶化すような感じではなく、子どもたちはみんな真剣。それに対して先生もひとつひとつ真剣に答えていきます。小学校5年生というと思春期の入り口ですから、こういうトピックになると恥ずかしがったり茶化したりして本当は知りたいことがあっても詳しく話せないということもあると思います。ですが、このクラスでこうして真剣なやり取りができたのは普段から先生と生徒が築いてきた信頼関係の賜物ですね。性に関することを子どもたちが自分で考えて質問して議論できる環境があるというのは素晴らしいことです。

ということで今回は海外で見た性教育について書いてみました。いかがでしたでしょうか?

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