おすすめの本 “異文化理解力”

皆さまこんにちは!いつも応援ありがとうございます。今日は私が最近読んでとても面白かったエリン・メイヤー著「異文化理解力」(原題: The Culture Map)という本をご紹介します。

この本では、各文化におけるコミュニケーションに対する考え方の違いやその背景が、様々なビジネスシーンでの具体例とともに解説されています。私としては、文化の違いについてなんとなーく感覚として思っていたことを、きちんと言葉にして説明してもらえてすごく納得した、という感じです。仕事で海外と関わる方はもちろん、留学や移住で海外生活をする方にとっても興味深い内容だと思います。

それでは、特に面白いと感じたポイントを3つご紹介させてください。

2種類のコミュニケーション -Low context (ローコンテクスト)とHigh context (ハイコンテクスト)-

世界には大きく分けて2種類のコミュニケーションの形があると言われています。異なる文化の人とビジネスをする時は、相手がどのようなスタイルのコミュニケーションを好む(慣れ親しんでいる)のかを理解することがスムーズな意思疎通のカギになります。

ローコンテクストなコミュニケーション

コンテクスト(文脈、共通認識)に頼らないコミュニケーション。良いコミュニケーションとは明瞭でシンプルなコミュニケーションである。分かり切っていると思われることでもきちんと言葉にして伝える。アメリカ、オーストラリア、オランダ、ドイツ、北欧の国々などではこのタイプのコミュニケーションが好まれる。

ハイコンテクストなコミュニケーション

コンテクストの理解がカギとなるコミュニケーション。伝えたいことをはっきりと言葉にすることは少なく、ほのめかして伝える。良いコミュニケーターとは、上手に「行間で」伝え、言われなくても「行間が読める」人のことを指す。日本、韓国、インドネシア、インドなどで好まれる。ラテン系の言語を話す国(フランス語、スペイン語など)もどちらかというとこのタイプ。

この話を読んでいて思い出したのが、日米のコメディーの違いに関する話です。日本のコメディー(漫才)は、漫才をする側と聞く側が同じ言葉や文化的背景を共有しているから、言葉を使った複雑な笑いが実現する。一方、アメリカでは必ずしもお互いに何かを共有しているとは限らないから、誰が見ても理解できるシンプルな笑いや視覚的な笑いが好まれる、というもの。まさに「ローコンテクスト」と「ハイコンテクスト」の違いが出ていますね。

文化の「位置」で感じ方は変わる

先ほど、ハイコンテクストな文化の話のところで「え?フランス人やスペイン人もハイコンテクスト?ラテン系の人ってストレートに物を言うイメージがあるけど。」と思った人もいるのではないでしょうか?これには、それぞれの文化がお互いから見てどこに位置しているかということが関係しています。

一直線上のいちばん左側をローコンテクスト、右側をハイコンテクストとしましょう。アメリカは、いちばん左に位置し、究極のローコンテクスト型コミュニケーションと言えます。反対に日本はいちばん右に位置し、世界でも屈指のハイコンテクスト型と言えます。ラテン系は、そのちょうど中間から少し右寄りに位置します。すると、いちばん右端の日本から見れば、確かにラテン系は「私たちと比べると」はるかにローコンテクスト、つまりハッキリ物を言うように感じられます。しかし、例えばアメリカの人たちから見ると、ラテン系のコミュニケーションは比較的ハイコンテクストであるということになるのです。

時間に対する感覚についても、なるほどと思える例が紹介されていました。「インド人は、フランス人が時間に厳しく融通が聞かないと不満を言う。一方アメリカ人は、フランス人がスケジュールを守らず平気で遅れてくることに腹を立てる」と。同じフランス文化を、「どちら側」から見ているかによって、感じ方が変わってくるのですね。

だから、異なる文化の人と仕事をするときはお互いの文化の相対関係を理解することが大切だと筆者は書いています。

「人」に反論しているのか、「意見」に反論しているのか

私たち日本語話者が不得意な「議論」の話ですね。人の意見に反論することに関しても世界には大きく分けて2通りの考え方があります。

対立型

意見の相違や議論は組織にとってプラスになるものと捉えられる。一人ひとりの意見は違うものだと言う前提がある。反対意見はあくまでも「意見」に反対しているのであって、その人自身を否定しているわけではない。そのため、意見の対立が人間関係に悪影響を与えることはない。

対立回避型

意見の相違は組織にとってマイナスなもの、と言う捉え方。特に目上の人物に表立って反論することは避けられる。チームの調和を保つことが何よりも大切なので、意見の対立が人間関係にネガティブな影響を与えることもある。

おわかりの通り、日本は確固たる対立回避型ですよね〜。他にインドネシア、タイ、ガーナなどが対立回避型の文化を持つ国として挙がっています。対立を厭わないのはイスラエル、フランス、ドイツ、オランダなど。アメリカやイギリスは意外と(?)中間あたりに位置しています。

私が働いているインターナショナルスクールにも色々な国出身のスタッフがいるわけですが、以前職場のルールについて話している時、オランダ人スタッフが校長にとても明確に反対意見を言っていてちょっと驚きました。I disagree with your point because...”と。私だったらちょっとこの言い方はできないなと思いました。が、彼女たちにとっては「反対意見を言うことは建設的なこと」なので、逆に私が意見を言うのを躊躇する感覚は理解できないでしょうね。

これも、どちらが良いとか悪いとかいうことではなく、お互いの文化をよく理解して、お互いにとって気持ち良く仕事を進められる方法を一緒に見つけていくことが大切ですね。

…………………

ということで、「異文化理解力」を読んでなるほどなと思った部分をご紹介してみました。まだまだ書きたいことはたくさんあるのですが、長くなりすぎてもダメなのでこのくらいにしておきます。

Kindleとハードカバーどちらも入手できますので気になる方は是非読んでみてください!(下記の画像をクリックするとアマゾンのリンクに繋がります。このリンクから何かを購入してくださると、代金の一部が私の収入となり、ブログ運営の費用として使わせていただきます。)

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よくある質問「仕事をやめて留学してよかったですか?」

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皆さまこんにちは!いつも応援ありがとうございます。

私は、オランダの大学院に社会人留学するために仕事をやめました。公務員だったので、やめずに「休職」にして留学することもできました。でも、「退職」という選択をしました。それを知っている人からよく聞かれる質問のひとつが「仕事をやめてまで留学してよかった?」というものです。今日はその質問に対する率直な答えをまとめてみようと思います。

まず、単刀直入に答えると、「よかった」です。理由は色々あります。

ー「ゼロ」の状態になったからこそ思い切っていろんなことにチャレンジできた。それが結果的に、憧れだった「海外で働く」ということに繋がった。「休職」の立場で来ていたら海外での就職活動すらしなかったことでしょう。

ーいろんな人に出会って、これからの人生や仕事について客観的に考える機会が得られ、今後どう生きていきたいかをより広い視野で考えられるようになった。

ーずっとやってみたいと思っていた海外留学が実現できたおかげで、もし今後たいへんな目に遭ったとしても、この経験を心の支えにして乗り切っていける気がする。反対に、この年齢で仕事やめて留学なんて、、、と踏ん切りがつかず実現できていなかったら、きっと何かの折にすごく後悔していただろうと感じる。

こんな感じですかね。

でもだからと言って、社会人留学をしようか、そして仕事をやめようかどうかと迷っている社会人の皆さんに、簡単に「やっちゃいなよ!」と言うこともできません。「仕事をやめるという選択は本当にベストな選択だったのか、、、?」と考えてしまう瞬間ももちろんあるからです。

ー経済的にめっちゃ不安。留学期間中は大金が出て行く割に収入がほぼゼロなわけで、貯金が大幅になくなります。また、晴れて海外で就職したはいいものの、企業によっては年金制度が無かったり、健康保険の制度も日本はさすが手厚かったなぁと思うし、お金のことを考えると気持ちがどんよりします。

ー大学院での勉強は思っていた以上に「実践」ではなく「理論」重視だった。もちろん分野にもよると思いますが、教育系専攻だった私は、論文を読んで「そんなこと現場の先生たちはみんなわかってるよ!」と突っ込みたくなったり。「学者の誰それが主張したのは○○論」というのがいっぱい出てきてごちゃごちゃになって、あれ?これを覚えて何になるのかな?とふと考えてしまったり。私の場合は幸い留学期間中にインターンシップをすることができて実際に仕事をしながら学ぶ機会が得られたので自分の留学には満足していますが、インターン無しで大学の授業だけだったら、それは果たして「いろいろなものを手放してまで得たかったもの」だったのか?ちょっとだけ疑問が残ります。もちろん大学院の授業で学んだことはたくさんありますが!!

ー今後のキャリアがめっちゃ不安。留学してそれをキャリアにどう活かす、という明確な目標がないまま退職&留学をしたので、留学中も将来に関する不安はずっと消えませんでした。結果的にとりあえずオランダで就職できましたが、先のことを考えなければいけないのは常に同じです。言葉は悪いですが中途半端に海外で居場所ができてしまったおかげで、余計に日本に帰りたくない気持ちが強くなってしまいました。でも一生ここにいるのかと言われたらそういうわけにもいかないし、そうなったら日本で仕事が見つかるのか?も不安だし、これから一体どうなるんだろうと思います。

という感じです。まぁ、どれもこれも、自分で選んでしていることなのでどうしようもないですが。

ということで、今回は社会人留学をしようかどうか考えている皆さんに向けて、リアルな気持ちをお届けしようと思って書いてみました。

ご質問などがございましたらお気軽にコメントください!オンラインでの留学相談も承っております。

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オランダ大学院留学で私の英語力はどう変わったか?

皆さまこんにちは。今日は、この1年間のオランダ留学を通して自分の英語力がどう変化したかについて振り返ってみたいと思います。

この1年間、英語で授業を受けて、英語で修士論文を書いて、オールイングリッシュの環境で仕事して、過ごしてきました。

そんな環境で生活して英語力はどうなったのか。

正直、めちゃくちゃ伸びた!という実感はありません。

いや、伸びていないはずはないんですけど、自分の実感として、英語が前より自由に使いこなせるようになった!というのがあまりないんです。留学開始前の想定では今頃はいわゆる「英語ペラペラ」になっている予定だったんですけどね〜。

そもそも留学前の英語力はどんなもんだったかと言うと、TOEICが960点、IELTSは7.0(=英検1級程度?)でした。自分の認識として、「読む」=「だいたいできる」、「書く」=「文法的に正しい文は書けるけどそれが自然な英語なのかどうかは自信がない」、「聞く」=「教材やテスト問題はだいたいわかるけど日常会話(映画とか)は全然無理」、「話す」=「ネイティブと一対一ならいける。複数でのディスカッションとかは全然無理」みたいな感じでした。ちなみに英語圏で生活したことは一度もありません。

いざ、留学を開始してみると、このグラフのような感じで私の英語力は変化していきました。

オランダ留学開始直後《80点》

この「80点」というのは、英語で不自由なくコミュニケーションできると感じる状態を100点とした場合です。留学開始直後はワクワクしていてテンションも高く、人と話す内容も自己紹介的な簡単なものだったのでスラスラ話せたし、授業も「英語教授法」など背景知識のある内容で、ディスカッションや課題エッセイのライティングにもあまり困りませんでした。「私の英語って結構イケるやん!」と思っていました。

オランダ留学中盤《30点》 

留学開始から3ヶ月。「英文学」という、全く背景知識がない分野の授業が始まりました。そしてその途端、授業についていけなくなりました。内容がわからない➕先生のオーストラリアアクセントに慣れていないから聞き取れない、のダブルパンチ。「やっぱり私の英語力なんて所詮そんなもんやったんや〜」という気持ちになりました。それがきっかけで自信を失うと、不思議なもので、友達と話しているときも話についていけなかったり言いたいことを英語で表現できない場面が増えてきました。この時期には友達と話す内容も表面的な話題ではなく込み入った話になることも多くなってきていたから、余計に、です。もう毎日すっごく落ち込んで、英語で話すことがイヤになりました。

オランダでインターン開始《60点》

留学開始から5ヶ月。運良くインターンの面接に合格して、それが自信になってまた英語でのコミュニケーションに前向きになり始めました。単純ですね(笑)まぁ、実際にインターンが始まってみるとまた次々と壁にぶち当たりましたが。イギリス出身スタッフのアクセントに耳が慣れていなくて何を言っているか全くわからなかったり、見積もり依頼のメールを作ってと言われてとりあえず書いてみたら「ちょこっと直したからこれで送っといて(^^)」と、9割方書き直されたものが戻ってきたり、、、。それでも、取引先に英語で電話を掛けてみて意外と話が通じたり、同僚とランチを食べながら楽しく雑談したりと、英語でのコミュニケーションに進歩が感じられる場面もありました。

コロナ期間でちょっと衰退《50点》

3月にコロナでインターン先が閉鎖になって、オンラインのミーティング以外は家で1人で黙々と作業する時間がほとんどになりました。その結果英語を使う機会が減って、少し英語でのコミュニケーション力が鈍った気がします。ただ、メールでやりとりをする機会は増えたので、ビジネスメールのためのボキャブラリーや、英語で文を書くスピードは伸びたかなと思います。

オランダでサマーキャンプスタッフ《70点》

7月にはインターン先の学校のサマーキャンプスタッフとして仕事をさせてもらいました。3〜7才の子ども達10人程度のグループを担当して、日々のアクティビティーの指示、転んで泣いている子やケンカして泣いている子への対応、保護者さんへの連絡などをおこないました。それまでの人生のなかで一番、英語を使い続けた1ヶ月でした。子ども達との関わりの中では本当に次から次へといろんなことが起きるので、自分の発する英語が正しいとか間違っているとか気にする暇もなく、しゃべり続けました。その結果、間違いを恐れずに英語を話せるようになりました。(ただし、子ども達は時に大人よりも容赦無く英語トークを浴びせてくるので、彼らの言っていることが3分の1くらいしかわからないことも多々・・・。)あと、良かったのは、他のスタッフと一緒に仕事をする中で学校現場で使う英語表現がたくさん覚えられたことです。

オランダで就職《80点》←留学開始直後と変わってない?

インターン先だったインターナショナルスクールにLearning Assistantとして就職することができ、日々教室に入って生徒さんの学習サポートをおこなっています。子ども達が英語でわーーっと話しているのを聞いて、きっと以前だったら何を言ってるかわからなかっただろうなと思うこともわかるようになってきたり、同僚と意見のやりとりをするのもスムーズになってきたりと、自分の英語が少しずつ進歩しているのを感じています。ただ、めちゃくちゃな文法で話すこともあったり、複数でのわちゃわちゃした雑談にはついていけません。100%自由に英語を使いこなせているかと言われたらそれにはまだまだ程遠いです。

英語を使って不自由なくコミュニケーションできていると感じられる状態を100点とするなら、今の状態は80点くらいだと自分で思います。留学開始直後も「80点」だったと上に書いたので、じゃあこの1年間で何も伸びてないじゃん!という話になるんですけど、この1年間でもしかしたら自分の理想とする状態(100点と呼べるライン)がちょっとレベルアップしたのかもしれません。そうやって変化していくからこそ、100点になるのはすごく難しいのかも。これから先もきっと壁にぶち当たることはあると思いますが、自分なりの100点に近づけるように日々英語を学び続けようと思います。

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社会人留学!出発前にしておいてよかったこと

こんにちは!皆さまご無事でいらっしゃいますか?オランダではコロナウイルス拡大防止のため、

・可能な限り在宅ワーク

・3人以上で固まっての外出は禁止

・飲食店、ミュージアム、美容院などは4月28日まで閉鎖

・学校は5月3日まで閉鎖

・5月31日までは全てのイベント禁止

という状況が続いています。

こんな時ですが、また自由に留学や旅行ができる日が来ることを願って、今回は留学前にしておいてよかったなぁと思うことをまとめてみたいと思います。

1. 日本の銀行のオンラインバンキングを開設

私、アナログ人間なので、昨年の夏に留学を開始するまでオンラインバンキングって使ったことなかったんです。でも使ってみてその便利さにびっくり!残高がリアルタイムで確認できるし、振り込みも一瞬で終わっちゃいます!日本を出てからも何かと日本の口座からお金を動かしたりすることがあるので、開設しておいて本当によかったなと思います。開設には書類のやりとりや認証の電話などのステップがあるので、必ず日本を出る前に手続きを済ませてください!

2. ブログを開設

新しい環境で生活していると、これは書き留めておきたい!と思うことが次々と出てくるので、自分用の大切な記録としてブログに書くことをおすすめします。また、ブログで発信することは家族や友達への近況報告にもなります。ありがたいことに私の周りでもたくさんの人がブログに興味を持ってくださっています。それをきっかけに久しぶりに連絡を取ったり、新しく繋がりができたりすることがとても多くて、それがまた次の記事を書くことへのモチベーションになっています。

3. 留学中も続けられる仕事を確保!

これまでは毎月決まった額のお給料がもらえる公務員だったので、急に収入がなくなることが思ったよりつらかったです。もちろんそれをわかったうえで自分で決断しているわけなんですが、それでも予想以上に心細い気持ちになりました。また、学生という身分になることによって「社会とつながってない感」にも襲われます。この感覚は、社会人から学生に戻る人ならではだと思います。

幸い、私は留学開始前からオンライン英会話の講師の仕事を続けていて、それが思った以上に心の支えになっています。少しですが収入があること、そして何より、「学生」という身分以外で社会と繋がれることが、大きな安心感を与えてくれています。自分で言うのもへんですが、私は受講生さんととても良い関係を築くことができていると思っていて、話をするだけでもほっとするし、留学生活のことを気にかけてもらったり、忌憚なく議論を楽しんだりできることがとてもありがたいです。

ということで今回は「留学前にしておいてよかったこと」を書きました。ご質問などがございましたらお気軽にコメントください!^^

社会人の大学院留学ってどうなの?

仕事を辞め、オランダで大学院生になって4ヶ月が経ちました。出発前にさんざん悩んだ、社会人の大学院留学ってどうなん?ということについて、現在思うことを書いてみます。

まず、海外転職へのステップとしてはとても有効だと思います。

日本で働いていて、なんとなく海外で働きたいなーと思っても、そう簡単にはいかないのが現実です。しかし、海外の大学院で修士や博士を取れたら、その分野のプロフェッショナルとして認められ、語学的にも問題ないことの証になり、インターンシップなどでコネクションも作ることができ、そして何より在学中にその国に居ながら転職活動ができることがメリットです。

次に感じることは、大学院という場所は基本的に「研究者」を養成するところであるという認識が必要だということです。

もちろん分野にもよりますが、大学院生活は、ひとりで黙々と論文を読んだり書いたりする時間がとても長いです。バリバリ仕事をしてきた社会人にはそういう生活がちょっと物足りなく感じるかもしれません。大学院で勉強してその成果をどう活かしたいのかということをはっきりさせておく必要がありますね。そして留学先を選ぶときには、プログラムの内容が自分の求めているものに合っているかどうかをよく確認してください。

それから、もうひとつ、大学院留学は「語学留学よりコスパがいいかもしれない」ということを感じています。

大学院の授業では、ディスカッションや意見交換をすることが多く、リスニング・スピーキングが圧倒的に鍛えられます。また、文章を書く場面も多く、母語ではない言葉でいかに相手に伝わるように書くか?をいつも意識するため、ライティングも鍛えられます。さらに、グループワークの機会もたくさんあり、多くのことを学べます。意見がぶつかったときにどう対処するかとか、計画的に作業をすすめるにはどうすればいいかとかいうことを、外国語で異なる文化を持つ人と一緒に、解決していく必要があるので、必然的にコミュニケーションスキルが鍛えられます。

そういうソフトスキルが鍛えられつつ、学位という形に残るものも手に入ります。語学に多少自信があるけどもっと磨きたいなあ、と思っている社会人に意外とおすすめかもしれません。

今のところは社会人の大学院留学についてこんな風に感じています。今後インターンシップをしたり就職活動をしたりする中でまた違う見方も出てくると思いますが。

【追記】

*インターンシップ先のインターナショナルスクールの日本語ブログを作りました!学校の様子を覗いてみてください♪

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オランダ留学をおすすめする理由

年の瀬です。アムステルダムに来て早くも4か月が経ちました。留学生としてオランダで過ごしてみて、オランダを選んでよかったなぁと思うことを書いてみたいと思います。

●Diversity

大学の中でも街の中でも本当にいろいろなバックグラウンドを持った人に出会えます。いろいろな文化、言語、外見、ジェンダーなど。「普通」という概念があんまりなくて、ひとりひとり違うことが当たり前、という空気を感じます。それがとても楽しいし、心地良いです。

例えば私自身は「30歳を過ぎて」「仕事を辞めて」オランダに来ているわけなんですが、日本だと「え?…え?」という反応が多かったです。しかしこちらでそのバックグラウンドを話すと、けっこうあっさりと「ふーーん」という反応が返ってきます。あっさりしすぎててコケそうになるぐらいです。「もっと驚いてくれへんの?」みたいな(笑)。でも実はそれって私自身がいちばん「普通」にとらわれていたからなのかもしれません。この歳で留学してどうなるのかとか、仕事はどうなるのかとか、もちろん今現在も不安はありますけど、多様な人たちに囲まれて過ごしていると「大丈夫!なるようになる!」と思えてきます。

もちろん、この多様な空気感が心地良いだけではなくて、ひとりひとり違うからこそ、いかに自分のことをしっかり表現できるかという重要性も感じています。こういう伝え方をしたほうがよかったよな、とか、日々ひとりで振り返ってます。

●English

ご存知の通り、オランダ人は英語が上手です。特に大学で出会う人たちは、私の感覚でいうとネイティブ同様です。なのでオランダ語ができなくて困ることはほとんどないし、それどころか、英語力が鍛えられます。

●Safety

これはオランダ全体ではなくてアムステルダムの話になってしまうのですが、エコノミスト誌の安全な都市ランキングで4位にランクインしています(1位東京、2位シンガポール、3位大阪)。アムステルダムの治安の良さを実感したのはベルギー(ブリュッセル)に行ったとき。道端に物乞いの人がたくさんいて、わざとぶつかってくる(それでお金を要求する)人なんかもいて、そういえばそもそもアムスには物乞いがいない!と初めて実感したんです。他にも、オランダの人たちは人混みの中でもリュックは背中側のままだし(私は必ず前側にしますが)、けっこう遅い時間でも女の子がひとりで歩いていたり(私は暗くなったら自転車で猛ダッシュ)、人々が治安に対してあまり警戒していないことを感じます。

もちろん、私たち外国人は人一倍安全に気を付けなければいけないし、そもそも世界中のどこにいたって100%安全と言う場所はありません。しかし、より安全に過ごせる可能性が高いということは留学先選びのなかで大切なことだと思います。

●Budget

まず学費が比較的安いです。イギリス、アメリカ、オーストラリア…の学費の高さはクレイジー。上に書いたようにオランダでもじゅうぶん英語が鍛えられるので、英語圏への留学を考えている方もぜひオランダを留学先として検討してみてください!

また、修士課程が1年間で済むので、他の国で修士を取るより生活費が抑えられます。

そしてそして、オランダでは「家賃補助」(rent house allowance)がもらえます!単純計算で家賃の30%ぐらいですかね?申請すれば国からもらえます。申請のプロセスがけっこう大変で、私自身もまだもらえていなくて、もらえたらまた記事にしようと思っています。留学生でも国からそんな補助が受けられるなんて、手厚いですよね。ただし、「シェアはダメ」とか条件があるので、家探しをする前にしっかりチェックしてください!

※税務局のサイトはこちら

※外国人がオランダで生活するのに必要な情報がいろいろ載っているサイト “I am expat”

【追記】家賃補助申請について書きました!

●Internship

オランダではインターンシップが修士課程の単位として認められるところが多いです。修士の勉強はひとりで黙々と論文を読んだりパソコンに向かってひたすら書くという時間が長いので、実際に社会と関わる経験ができることは大きいです。

【番外編】あまり好きではないところ

一応、好きではない部分も書いてみます。まず、公共の場所が汚いです。みんな道路に平気でごみを捨てているし、なんでこんなものが路上に落ちてるの?というものも見かけます。あとは大学のカフェテリアなどで、テーブルやイスがパンくずだらけだったり…。次に使う人のためにキレイにしてよ、っていつも思います。

次にスーパーで手軽に手に入るシーフードのバリエーションが少ないこと。サーモンと白身魚(ナマズみたいな。いちど調べたけど忘れました。でも安くて美味しいです。)の切り身ぐらいです。あとはお惣菜っぽい小エビとか。

最後は、個人的な問題なんですけど、鳥がいっぱいいること!私、鳥が苦手なんです。アムステルダム、特に中心部から少し離れたところは本当に鳥(各種)がいっぱいいて、自転車で通りたいところに悠々と歩いてたりするので、イヤです。頭のすぐ上をバッサバッサと飛んで行ったり…涙

ということで、いろいろ書きましたが、オランダは概して留学先としてとても良い場所だと思います。ご質問などありましたら、ぜひコメントをお寄せください。スカイプでの留学相談も承っております。(←始めたばかりのサービスですが、先日初めてご依頼をいただき、楽しくお話しさせていただきました!ありがとうございました^^)

波乱の成績発表

今日、第1ブロックの成績が発表されました。

※オランダの大学では、9月から1月が”Term1″、2月から6月が”Term2″となっており、各Termが前半と後半に分けられてBlock1, Block2と呼ばれています。ひとつのブロック(=2か月間)ごとに授業が完結し、テストまたはレポートの提出があり、それをもとに成績が付けられます。

今日は第1ブロックに受けた“Second Language in the Classroom”の成績が発表されました。成績の内訳は・・・

①ペーパーテスト50%

→授業で扱った約20の英語論文のなかから、専門用語の定義などに関する記述問題が20問くらい出題された。

例えば、「Behaviorismは言語習得をどのように捉えているか?」とか、「Corrective feedbackの方法を3つ挙げなさい。そして、生徒が”I go to Paris yesterday.”という英文を書いたとして、それぞれの方法に沿って訂正しなさい」みたいな問題。

②レポート50%

→第二言語習得や外国語教育に関するテーマを自分で決めて2000 words程度で論じる。

以上のふたつがそれぞれ10点満点で評価されて、ふたつの平均が5.5点以上で合格です。

ウェブサイト上に成績が開示された直後から、whatsapp(こっちのLINEみたいなの)がざわざわ。②のレポートが波乱を巻き起こしていました。

クラスメイト数人が、レポートの点数があまりに低いせいでfail(不合格)になっていたんです。提出期限もテーマも語数も指示通りに取り組んだにも関わらず、です。内容に関しても、普段の彼女らの姿から考えていい加減なものを書いたとは思えません。

早速先生の研究室を訪ねて聞いてみると、返ってきた答えは

Plagiarism.

つまり、他の論文を、きちんと参照元を示さずに引用(コピー)していたってことです。

もちろん、そんなこと、ワザとするわけありません。

クオテーションマーク( ” ” ←これ) が抜けてるところが3箇所あったからね」と先生。

これがないと、正式な「引用」ではなくて「コピー・盗用」ととられてしまうのです。

そんな、、、そのマークがたった3箇所抜けただけで、、、

「気の毒だけど、そういうシステムになってるから、私にはどうすることもできないの。」と先生。

「じゃあ、そのことを除いたら、レポート全体としてはどうでしたか?内容も良くなかったのですか?」

「気の毒だけど、plagiarismチェックに通ったものだけ中身を評価するから、あなたのは読んでないの」

そんな、、、、、

号泣する友人と、背中をすりすりしかできない私。

今日の時点で不合格だった人には、もう一度テストを受けるかレポートを書き直すかの選択肢が与えられていて、とりあえずそれできちんと点数が取れれば合格になるようです。これはretakeと呼ばれていて、追試みたいな意味合いですね。

私はというと、ありがたいことに、テストが10点中6.8点、レポートは10点中9点をもらうことができました。

ただ、plagiarismについては正直、全然意識していなかったので、ひとつ間違えれば私も不合格になっていたかと思うと恐ろしいです。大学院業界では当然の常識なのかもしれないけど、私にとっては衝撃の出来事でした。

というわけで、今日は波乱の1日となりました。今日の出来事を通して思ったことはふたつ。

まずは、何事も、与えられた「形」「条件」を守ることが大切だということ。内容はその次。IELTSなどの資格試験、入試の小論文、等々。与えられた条件をきっちり守ったうえで、与えられた課題に的確に答えることが大事。

もうひとつは、私は今まで成績をつけられる側の気持ちをあんまりわかっていなかったなぁということです。今日、成績を見るとき、この歳(over 30)でも、すごーくドキドキして、あぁ、成績をつけられるということはこんなにナーバスになることなんだなぁ、と思いました。大人でもこうなるんだから、小中学生や高校生にとってはめちゃめちゃ大きいことだよな、と。だから、もしまた教壇に立つことがあるなら、この気持ちを忘れちゃいけないなと感じました。

そういうわけで、今日もまたひとつ学びがありました。ひとまずブロック2の授業もしっかり合格できるように頑張っていきたいと思います!

アムステルダム大学院生の生活

「大学院生」はどんな生活をしているのか。自分がなってみるまで全く想像がついていませんでした。

実際になってみた結果がこちらです。この一週間の私の生活の様子をご覧ください。

まず、私の場合は授業は週2日しかありません。それだけ聞くと「え?めっちゃ楽やん?」と思ってしまいそうですが、その授業に出るための予習と宿題の量がとても多いです。1つの授業につき、論文(20~40ページ程度の英文)を1~3本読み、関連する内容のエッセイ(500words程度)を書きます。これが週4つあるわけです。けっこうキツイです。

大学院生になってみて思ったことは、勉強とはひとりで淡々と進めていくものなのだ、ということです。上記の「勉強」のところは、ずっと家か学校の図書館にこもってひとりで黙々と作業をしています。これならアムスまで来なくてもできることなのに、、、と思うこともあります。でも、大学院で勉強するとはこういうことなのだと自分に言い聞かせています。

ただ、その孤独で苦しい時間は、授業でしっかりと生きてきます。と言うより、予習と宿題をしていないとついていけません。ただでさえ英語はノンネイティブ、言語学や教育関係の専門用語も全く知らず、しかも授業中にガンガン発言するのが当たり前のクラスメイトたちに圧倒されっぱなし。そういう環境なので、せめて与えられた課題はきっちりこなして授業についていこうと踏ん張っています。

そんなわけで、頭は結構常に疲れている状態なので、火曜日(夜)や金曜日(夜)のようなことも起きます。

それから、楽しいこともなるべくたくさん入れていくように心掛けています。新しくできた友達と仲を深めたいし、何より勉強だけでは息が詰まるので。今週の場合は、オランダ語の授業が終わった後にアメリカ人のクラスメイトとパンケーキを食べにいきました。そして日曜日は、日本が大好きなペルー、中国、ドイツ出身のクラスメイトたちとお寿司を作ります。やっぱり美味しいご飯を食べながらだと話が弾むし、学校で見るのとはまた違う面が知れて、いいですよね!

オンライン英会話講師の仕事も細々と続けています。やっぱり「教える」ことがいちばんの「学び」。

こんな感じで、もちろん時期や学校ごとに違いはあると思いますが、大学院の生活はどんななのかと疑問に思っている方の参考になればうれしいです。